チーム・スクール プロへの道

J下部ジュニアアカデミーのセレクションを受けてみての感想

息子が所属チームを決めたのは小2ですが、おそらくは多くの子と同じようにJ下部のジュニアチームを第1希望としており、所属チームを探す過程で実際にいくつかセレクションを受けましたし、チームに所属した後には、今度はジュニアユースに向けてJ下部ジュニアアカデミーを目指してセレクションを受けましたので、それらの感想を書きたいと思います。

まず、ほぼ全てのJ下部のチーム・アカデミーに共通して言えることですが、セレクションで実施される内容は記載出来ないルールとなっていますので、内容は公になっているレベル、具体的にはセレクションの募集ページに記載されている内容レベルとし、あくまでも感想や考察をメインに記載していきます。細かな内容が知りたいと思われる方もいるとは思いますが、そこは容赦頂ければとは思いますし、もし書いたとしても実際には参考程度のほんの少ししか役に立たないと思われますので、その理由も含めて書きたいと思います。

2024年に小3の息子はFC東京アドバンスクラスのセレクションを受けましたのでその情報を追記した内容に更新しております。

 

まず、Jリーグの下部組織(J下部)の構成については下記にまとめていますので事前にこちらをお読み頂く方がより理解しやすいかもしれません。

Jリーグ下部組織の構成はどのようになっているか?

息子のJ下部組織(J下部)のセレクションを受けた経験を元にして共通点やクラブごとの違いをまとめます。J下部を目指す場合の参考になれば幸いです。   J下部組織のジュニア年代のチーム、スクール ...

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川崎フロンターレ U-10/U-12

息子が最初に受けたのはフロンターレのセレクションでした。息子はフロンターレが好きですので、もちろん第一希望です。ただし、結果は2次セレクションで不合格となりました。1次セレクションを見たときには絶対に落ちたと思いましたので、1次を通過したこと自体が奇跡的ではありましたが、理由は結構分かりやすく、

  • 足が速い
  • 背が高くなりそう

もうこの2点だけだと思われます笑 フロンターレのセレクションの募集ページでは、実施内容としては、

実技試験(ゲーム、体力測定等)

となっており、ゲームでは全然ダメでした(と言っても実力通りという意味です)ので、消去法的にこれしか考えられないのです笑 身長についてはさすがに小2の時点のものでは判断できないと思いますので比重は低いとは思うものの、セレクションの募集ページにも

9.身長、体重(本人)
10.身長(両親)
11.利き足

ということをセレクションを申し込む際に記載しますが、ポイントは両親の身長を記載するという点にあり、ただこれは記載自体が正しいとは限らないということや、そもそも両親の身長が高いからといって子供の身長が高くなる保証はなく、あくまでも可能性が高いというレベルでは参考にしていると思われます。(もちろん実際のセレクションで見た内容の方が優先されることは間違いないとは思います)

フロンターレのセレクションでは1次セレクションから2次セレクションにかけて大幅に人数が減りまして、おそらくは身体能力とサッカー自体の能力のうちどちらかが他のセレクションを受けた子達よりも突出していれば1次は通過となるということだと思いました。逆にどちらも突出していない場合には2次セレクションに進めないということではないかと推察します。もちろん、2次セレクションに進む人数が決まっていると思われますので、人数によってはギリギリのラインにいる子であれば通過させて2次セレクションで細かく見るということもあるでしょうけども、いずれにしても1次セレクションでかなり絞り込まれます。実際に2次セレクションに残った子達はかなりレベルが高かったです。息子はついていくのが精一杯というレベルでしたので、2次セレクションに進んだ子達の中で突出するようなことは到底なく、つまり、合格はないということを当日には分かりました。実際にどのような子が3次セレクションに進んだのでしょうかね、大変興味深いです。3次セレクションを通過すると練習参加という名の4次セレクションがあるわけで、そこでさらに細かくチェックされ合否が決まるようなので大変狭き門です。噂では、1次セレクションの時点で合格になる人とかもいるみたいですが、それは私には分かりません笑 エリートクラスに入っている、試合で何度も見ている、もしくは1度見ただけで明らかに他の選手と違い合格というレベルである、等でこれ以上見る必要がなく合格というパターンはあるのかもしれませんが、セレクションの募集ページには記載がありませんし、私自身が直接得た情報ではないので、あくまでものイレギュラーな話だと思うことにしています。ちなみに、一つだけ、セレクションの募集ページにはセレクションの結果は合格者のみに後日メールで連絡となっているのですが、2次で落ちた際には落ちたという連絡もメール出来ました(いわゆる就職活動でくるお祈りメールですが笑)ので、何も連絡がないチームよりも少しは温かみを感じることが出来ましたので、改めてフロンターレが好きになりました笑(1次で不合格の場合にメール連絡が来るかどうかは分かりませんが)

 

横浜Fマリノス プライマリー/プライマリー追浜、スペシャルクラス

次にマリノスのセレクションも受けましたがフロンターレ同様に2次セレクションで不合格となりました。マリノスの方はフロンターレよりもセレクションを受ける子の数が明らかに多かったですし、2次セレクションでもフロンターレの時よりも多くの人数が残っておりました。これはおそらくですが、チームであるプライマリーとプライマリー追浜だけでなく、アカデミーのクラスであるスペシャルクラスのセレクションも同時に開催されていたために人数が多かったと思います。今のチームで小学生年代をプレーしたいと思いつつ、中学生年代からマリノスに行きたいと思う人にとってはスペシャルクラスは一番フィットすると思いますので、チームだけのセレクションよりもより人数が多くなるのでしょう。さて、フロンターレの時のように一気に絞り込まれると思っていた私は、息子は1次セレクションで落ちたと感じました。フロンターレと違い身体能力だけを見られる機会がなかったため、それだと厳しいと感じていたためです。ですが通ったので、そこから分かることは、マリノスの場合には、ある程度2次の枠が大きいので、明らかに不合格の子から落としていき、残りの子を合格にするというイメージを持ちました。さて2次セレクションですが、会場の都合なのか新型コロナの影響なのか分かりませんが、セレクションの観戦自体ができませんでしたので、2次セレクションで息子がどのような感じだったのかは分かりませんが、息子に聞いたところでは2次でも身体能力を見られることがなかったようなので、それだとなかなか厳しいというのが現実で残念ながら2次で落ちました。(マリノスは合格者だけ電話連絡ということでしたので、もちろん不合格者には連絡はありませんでした。)フロンターレでは身体能力のみで1次を通過したと思われるわけで、マリノスではこの身体能力を見られる機会がなかったので落ちたのでしょう。つまり、ゲーム形式では単純にサッカーのレベルを見られるわけで、それでは息子は落ちるレベルだということです・・・笑 想像でしかありませんがマリノスでももちろん身体能力は重要視していると思われますが、おそらくはフロンターレとは逆である程度絞り込んだ後に身体能力をチェックしているのではないか?と思います。2次で落ちたということはフロンターレよりも結果は良くなかったわけですが、落ちた理由はおそらくは同じです。そして、2次セレクションで不合格となったためそれ以降については分かりませんが、おそらくはマリノスの3次とフロンターレの2次が似たような人数なのではないか?と想像します。またこれもフロンターレと異なりセレクションの募集ページには3次セレクション以降については記載がありませんので、セレクションは何次まであるのか、どこから練習参加なのか等は分かりません。

 

横浜FC U-12強化カテゴリー、アスリートコース

横浜FCのU-12強化カテゴリーは3次セレクションで不合格となりましたが、アスリートコースには合格しました。横浜FCのU-12強化カテゴリーはチームではなくアカデミーのクラスとなります。最初私はこのことを知らずにチームだと思って申し込んでいましたが笑 U-12強化カテゴリーや3次セレクションの話は下記の記事に書きました。

横浜FC U-12強化カテゴリー/アスリートコース 3次セレクション受けてきました

横浜FCのU-12強化カテゴリーの3次セレクションに挑戦してきました。 横浜FC U-12強化カテゴリーはジュニアチームじゃない? 息子の小学3年からのチームを探している中で横浜FCも当然希望のチーム ...

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横浜FC U-12強化カテゴリー/アスリートコース 3次セレクション結果発表

横浜FC U-12強化カテゴリー3次セレクションの結果は? 横浜FC U-12強化カテゴリーのセレクションに挑戦している息子は3次セレクションを受けてきました。   結果について投稿したいと ...

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ここでは、1次、2次の話を含め少し補足しながら書きたいと思います。セレクションの募集ページにも記載がありますが、U-12強化カテゴリーとアスリートコースのセレクションの同時開催となりますので、フロンターレやマリノスとはまた異なる形です。なぜなら、フロンターレやマリノスもアカデミーのセレクションをしているわけで、横浜FCもU-12強化カテゴリーはアカデミーのクラスとなりますが、アスリートコースはスクールの選抜クラスという位置付けであるため、セレクションで見る人がそもそも違うと思われますのである意味特殊だと感じますが、これは他のクラブよりもスクールとアカデミーの連携がされているという風に解釈することも出来ます。ちなみに、募集ページには、

※現在、アスリートコースに在籍しているスクール生は、2次セレクションからの参加となります。
※現在、アスリートコーススペシャルに在籍しているスクール生は、3次セレクションからの参加となります。

とあるので、アスリートコースに入っている=1次セレクション合格ということになりそうな気がしますので、もちろんケースバイケースでしょうけども、1次セレクションを通過すればアスリートコースには合格するということが多いと推測することはできます。(息子は3次セレクションまで行っているので息子のケースだけでは真偽を確認できませんが)さらに推測を続けると、基本的にはアカデミーとスクールのそれぞれの担当者がセレクションを見るということだとは思いますが、さらにさらに想像(妄想)を膨らませると笑、1次セレクションではスクールの担当者だけが見て、2次セレクションではスクールとアカデミーの両方の担当者が見て、3次セレクションではアカデミーの担当者だけが見る、ということでは?と勝手に思いました笑 この推測が合っているかはもちろん分かりませんが、合っているとすれば、2次を通過した時点でアスリートコースには合格ということではないか?と思いました。ちなみに、1次セレクションでは横浜FCスクールのユニフォームを着ている子が結構いましたので、そのような子たちはアスリートコースを狙っているということなのだと思いますし、また、2次セレクションから新たに参加してきた横浜FCスクールのユニフォームを着ている子たちも結構いましたので、その子達はアスリートコースに通っている子達ということなのでしょう。ただ、3次セレクションから新たに参加してきた子はいなかったと思いますので、おそらくはアスリートコーススペシャルには小学2年生はいないのだと思いますが、いたとしてもU-12強化カテゴリーのセレクションを受けないという可能性もありますので、これも厳密にはなんとも言えません。各セレクションの通過基準ももちろん分からないのですが、イメージとしては、1次セレクションはマリノスに近い形で不合格者を除いていく形で結果として合格者を絞り込んでいたイメージで、2次セレクションは結構な人数が残っておりフロンターレの1次セレクションに近いイメージで身体能力も含めてチェックして一気に絞り込んでいたイメージです。つまり、身体能力を見ていたので息子は2次セレクションを通過したということになるのでしょう笑 3次セレクションでは絞り込んだ中から、さらに身体能力も含めもう一度見ていましたので、この3次セレクションの後に合格か練習参加を経て合格ということになるのではないかと思います。3次まで残った子達のレベルは高く、フロンターレの2次セレクションの時のようなイメージで見ただけで確実に落ちたと分かるレベルでした。ただ、身体能力も見られていたので微かに期待はありましたが、肝心のサッカーのレベルがダメで合ったこともあり不合格でした。U-12強化カテゴリーというくらいですので、U-10というレベルではなくU-12の中でもやっていけるほどのレベルでないと合格しないものと思われます。ちなみに、その後息子は横浜FCスクールのアスリートコースに通うことにしたわけですが、

横浜FCスクールのアスリートコースに体験参加してきました(2回目)

息子の体調も回復しましたので、横浜FCスクールのアスリートコースに体験参加してきました。2回目の体験となり、前回とはまた別の校舎となります。前回の体験はこちらとなります。   別校舎の広さや ...

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その際にコーチはU-12強化カテゴリーのセレクションに何人通ったかは教えてくれましたが、たしかに狭き門だと感じる人数でした笑(人数は書きませんがご容赦ください笑)ちなみに、横浜FCもセレクション結果が不合格でもメールで連絡が来ますので、それだけでも良いクラブだと感じます笑

 

FC東京アドバンスクラス

上記のJクラブのセレクションから時間は経ち、2024年に入り小3の息子は新小4向けのFC東京アドバンスクラスのセレクションを受けました。その結果、3次セレクションで合格となりました。FC東京アドバンスクラスはチームではなく、さらに厳密にはアカデミーでもなくスクールの1クラスとなりますが、FC東京はジュニア年代のアカデミーを持たないため、アドバンスクラスが実質的にアカデミー相当ということになります。実際にFC東京のWebサイト上のアカデミーのページにもそのような位置づけで記載されています。FC東京アドバンスクラスのセレクションの話は下記の記事に書きましたので詳細はそちらをご覧頂ければと思います。

2024年度向けのFC東京アドバンスクラスの1次セレクション(新4年生)を受けました

息子が2024年度向けのFC東京アドバンスの1次セレクションを受けましたので、FC東京アドバンスの情報とセレクションを受けてみての感想や結果をお伝えしたいと思います。 (前提)息子が受けたセレクション ...

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2024年度向けFC東京アドバンスクラス2次セレクション(新4年生)

息子がFC東京スクールアドバンスクラス(FC東京アドバンス)の2次セレクションを受けて来ましたのでその内容や結果をお伝えします。   FC東京スクールアドバンスクラス(FC東京アドバンス)の ...

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2024年度向けFC東京アドバンスクラス3次セレクション(新4年生)

息子がFC東京スクールアドバンスクラス(FC東京アドバンス)の3次セレクションを受けて来ましたのでその内容や結果をお伝えします。   FC東京スクールアドバンスクラス(FC東京アドバンス)の ...

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さて、2023年シーズン終了時点で、東京のJ1チームと言えばやはりFC東京となるわけです。2024年シーズンから東京ウ”ェルディと町田ゼルビアがJ1昇格しましたので一気に神奈川県と同数になりましたが、それでもここ10年くらいの成績を見るとそもそもJ1に在籍している東京をホームとするチームがずっとFC東京しかない状況でしたのでFC東京を第1希望とする小学生たちが多いのは当然と言えば当然だと思います。そのためにセレクションを受ける人数も相当多くなりますので、まずは1次、2次を確実に突破して、新4年生は3次が最終でしたので3次が勝負という形だと思います。1次、2次では40m走で走力を計測していましたので息子の場合は例によって足の速さだけで1次、2次を突破したものと思われます笑 (この辺りはもう他のJ下部のセレクションを受けてなんとなく見えてきています)そして3次でようやくサッカーを見る印象で、3次セレクションに残った人の中でどれだけサッカーができるかという点と、1次、2次で計測した走力とを見て合否を決めているのだと想像します。

 

J下部のアカデミーに小学校低学年で合格するのは相当難易度が高い

ということで、フロンターレ、マリノス、横浜FC、FC東京とセレクションを受けましたが、小2で受けたJ下部はどれもアカデミーは不合格となりましたが、小3で受けたFC東京は合格しました。自宅からの場所の都合上ベルマーレのセレクションは受けませんでしたが、経験として一度受けておけば良かったと思いました笑

これまでJリーグ下部組織のセレクションに挑戦してきて感じたのはまず小学2年生でJリーグのアカデミーに入るのは相当難易度が高いということです。チームによっても多少異なるとは思いますが、合格するのは多くても数名程度だと思います。受けにきているのは各チームのエース級の子達が含まれるわけでその中で突出している必要があるということになります。抽象的に書くと、

  • 現時点でサッカーや身体能力のレベルが圧倒的に高い
  • さらに、今後伸びるポテンシャルが明らかに高い

ということだと思います。小学2年生時点で高いレベルが求められるだけではなく、今後大きくなってからも伸びていくポテンシャルを感じるかどうかということだと思いますので、正直小学2年生では今後どうなるか分からない部分が多いわけで、つまり、ごく少数しか受からないということになるのだと思います。FC東京の場合には小4からしかクラスが開設されませんので、小学校高学年になってくるとある程度今後の予測も経ちやすくなってくると思いますので、ジュニアユースに向けてという意味もあり、より多くの人数を取るということなるのでしょう。ただし、非常に残酷かつ現実的な話として、身体能力が高いということが前提となっていると感じました。特に足の速さや背の高さは努力だけではどうにもできない部分でもあるので、足が速いとか背が高いという人を欲しがるのは当然かとは思います。ただし、もちろん足が速くないという場合も他の部分で勝負すれば良いわけですが、一方で何か特徴が必要であることも間違いないと思います。そのためにも、足の速さは後々でも十分に向上できるのでそのような取り組みはした上で、特別速いというわけではないが普通に速く決して遅いというわけでもないという最低ラインを超えておくということは絶対に必要だと思います。

 

結局セレクション対策はどうしたら良いか?

結局、このように考えてみるといわゆるセレクション対策というのは少なくとも小学2年生や3年生の時点ではあまり意味があるものではなく、根本的にサッカーや身体能力のレベルを上げるということこそが一番重要であり近道であるということだと感じました。特に今後右肩上がりで成長していく土台を作るということこそが重要であるため時間がどうしてもかかりますので焦らないことが重要ということです。ということで、セレクション対策というのは、

  • チームやスクールでサッカーのレベルを上げる(原理原則や連携、等)
  • 自主練でサッカーの技術レベルを上げる(個人で出来る内容)
  • 自主練やスクール等で身体能力を上げる(特に走力)

ということとなり、その先にJ下部のセレクション合格が見えてくると思います。セレクションでは、現時点のレベルも見られますが、J下部での育成の結果トップチームへの可能性を感じるかどうかという点も重要だと思いますので、小手先のテクニックに走るというより大人になって大きく花開くということを意識した土台づくりをしていくというスタンスが重要だと思います。

 

この記事がJ下部ジュニアアカデミーを目指す方にとって参考になれば嬉しく思います。

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